気象庁では、地球環境・海洋部環境気象管理官に一酸化炭素濃度較正装置(図7.3.4.1)を整備して、一酸化二窒素と同様に2段階に分けた一酸化炭素標準ガスの管理を行っている(図7.3.4.2)。
気象庁の一酸化炭素濃度観測の基準となる1段目の一次標準ガスとして、約30〜680ppbの濃度範囲にある4本のボンベを使用している。これらの一次標準ガスは、濃度ドリフトの少ないアルミニウム製の48リットルボンベに一酸化炭素を空気ベースで充填したものであり、米国海洋大気庁地球システム調査研究所(NOAA/ESRL)が維持する世界気象機関(WMO)の標準ガス(Novelli et al., 1994)を用いて、2007年1月に正確に濃度が決定されている。この濃度基準はNOAA2000スケールと呼ばれ、これにより国際的にトレーサビリティが確保されている。
各観測所で使用される2段目の観測用標準ガスは4本のボンベで構成されており、一酸化炭素濃度較正装置により一次標準ガスを使って濃度が決定されたのち、各観測所へ送られる。濃度ドリフトの確認のために、各観測所での使用が終了したのち気象庁へ戻されて、再度一次標準ガスで濃度が決定される(第7.2.5節参照)。
一酸化炭素濃度較正装置には、検出器に還元性ガス検出器(RGD)を使用したガスクロマトグラフ方式の分析計(潟宴Eンドサイエンス製TRA-1)を用いている。一酸化炭素濃度較正装置の再現性は、標準ガスを10回導入し、そのピーク面積平均の標準偏差で3 ppb以下である。
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図 7.3.4.1 一酸化炭素濃度較正装置。 |
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図 7.3.4.2 気象庁の一酸化炭素標準ガスの較正体系。 |
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