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酸性雨は、化石燃料燃焼や金属精錬などにより大気中に放出される二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)などを起源とする酸性物質が、雨・雪・霧などに溶け込んで降ってくる現象です。この結果、河川・湖沼・土壌が酸性化し、建造物・文化遺産などに悪影響が及ぶことが懸念されています。
物質の酸性、アルカリ性の度合いの指標として一般に水素イオン濃度(pH)が用いられており、酸性度が強いほどpHは低くなります。純水(中性)のpHは7ですが、降水には大気中の二酸化炭素が溶け込むため、人為起源の大気汚染物質が無かったとしてもpHは7よりも低くなります。大気中の二酸化炭素が十分溶け込んだ場合のpHが5.6であるため、酸性雨の目安としてpH5.6以下とする場合が多いのですが、火山、アルカリ土壌など周辺の状況によっても本来の降水のpHは変わってきます。

原因となる物質が放出されてから酸性雨として降ってくるまでに、国境を越えて数百から数千kmも運ばれることもあり、その動向を監視するため国際的に協力して世界各国で様々な観測・分析が行われています。世界気象機関(WMO)の推進する全球大気監視(GAW)計画の下で、ヨーロッパや北米を中心とする約200の観測点で降水の化学成分の測定が行われています。アジア地区では、「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)」の下で、酸性雨モニタリングを共通の手法で行うための取り組みが進められています。

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