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ホーム > 気象等の知識 > 海洋 > 気候と海洋の知識 > 深層循環の変動について

深層循環の変動について

海洋の深層循環は海水の水温と塩分による密度変化によって駆動されています。 現在の気候においては、表層の海水が北大西洋と南大洋の高緯度海域で冷却され、重くなって深層に沈みこんだ後、世界の海洋に広がり、ゆっくりと上昇して表層に戻るという循環をしています(図1)。

地球温暖化にともなって高緯度海域の海水が高温化したり、降水の増加などによって低塩化したときには、沈み込む量が減少し、深層循環が一時的であれ弱まるのではないかと考えられています。 北大西洋での深層水形成が弱まった場合、南からの暖かい表層水の供給が減り、北大西洋およびその周辺の気温の上昇が比較的小さくなることが指摘されています。

気候変動に関する政府間パネル第4次評価報告書(IPCC, 2007)によると、深層循環の変化に何らかの傾向があるかどうかを判断する十分な根拠はありません。 予測では、21世紀中に深層循環が大規模かつ急激に変化する可能性はかなり低いです。

現在のモデル予測では、大西洋の深層循環は、21世紀のうちに弱まる可能性がかなり高いという結果が出ています。 しかし、深層循環の急激な弱まりや完全な停止を予測しているモデルはなく、深層循環の強さには、ほとんど変化がないという予測から50%以上弱まるという予測まで大きな幅があります。 これらのモデルの予測結果を平均すると、2080〜2099年の大西洋の深層循環の強さは25%弱まるという結果がでています。

深層循環の模式図

図1) 深層循環の模式図

海洋の循環を表層と深層の二層で単純化したもので、青い線は深層流、赤い線は表層流を示す。 (IPCC(2001)をもとに作成)

参考文献

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