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ホーム > 気象統計情報 > 「海洋の健康診断表」TOP > [地球温暖化]海洋の温室効果ガスの長期変化傾向 > 北西太平洋における二酸化炭素濃度の長期変化傾向 > 過去の診断 > 2005年

北西太平洋における二酸化炭素濃度の長期変化傾向

平成17年10月25日更新

診断(2005年)

北西太平洋の東経137度に沿った冬季の表面海水中の二酸化炭素濃度は、大気中のそれより低く、また大気とほぼ同じ率で増加しています。表面海水中と大気中の二酸化炭素の濃度差には、統計を開始(1984年)して以来長期的に大きな変化がみられません。大気−海洋間の二酸化炭素交換量は表面海水中と大気中の濃度差に比例することから、当該海域における二酸化炭素の吸収能力は変化していないと推定されます。
冬季の東経137度線の北緯7〜33度で平均した二酸化炭素濃度の経年変化(1984〜2005年)

冬季の東経137度線の北緯7〜33度で平均した二酸化炭素濃度の経年変化(1984〜2005年)

青四角は表面海水中、赤丸は大気中の濃度、また細い直線はそれぞれの一次回帰直線である。括弧内の数値は、一次回帰直線の傾きと95%信頼限界を示す。

解説

表面海水中および大気中の二酸化炭素濃度の増加率は、それぞれ1.64±0.29および1.69±0.06ppm/年です。 両者の増加率はほぼ一致し、有意な差がみられません。水温が上昇すれば表面海水中の二酸化炭素濃度は増加しますが、同時に観測された水温には有意な上昇傾向あるいは下降傾向がみられません。表面海水中の二酸化炭素が長期的に増加している原因は、大気中へ放出される人為起源の二酸化炭素を吸収したためと推定されます。

海洋の二酸化炭素の吸収能力が長期的に変化していないことは、北西太平洋以外にも、北大西洋のバミューダ近海、太平洋中部の赤道域の中部から南太平洋にかけての海域、オーストラリア南方の南大洋などでも観測されています。一方、東部北太平洋のハワイ近海の1997年以降、太平洋赤道域の東経137度付近では、表面海水中の二酸化炭素濃度の増加率が大気中の増加率を上回っています。原因として海水の流れやそれによる混合の状況の変化などが指摘されていますが、自然の変動によるものか、地球温暖化による海洋変動に関係するものかは明かにされていません。

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