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ホーム > 気象統計情報 > 地球環境・気候 > 異常気象レポート > 異常気象レポート2005 本文 > 付録2 国際動向

付録2 国際動向

 地球環境問題の解決のため、種々の国際的なとりくみが行われている。気候変動に関しては、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」においてとりまとめられた科学的知見をもとに、「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」において、温室効果ガスの排出削減に向けた国際的とりくみが進められている。オゾン層の保護に関しては、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が共同で刊行している科学アセスメント報告書にもとづき、「オゾン層の保護のためのウィーン条約」の枠組みのもと、オゾン層保護に向けた国際的とりくみが進められている。また、2005年2月に開催された第3回地球観測サミットにおいて「地球観測に関する政府間グループ(GEO)」が設置され、統合的な地球観測システムの構築が進められている。これらの国際的なとりくみを支える国際計画がWMOをはじめ各機関の協力・連携により実施されている(図A2.1)。ここでは、こうした国際社会における地球環境問題に関する主な機関や関連活動の概要について述べる。

図A2.1

図A2.1 地球環境問題にかかわる主な国際機関および関連計画

1 世界気象機関(WMO)などが推進する計画

 世界気象機関(WMO)は、国際連合の専門機関の一つとして1950年に設立され、187の国および領域(2005年2月現在)がWMOに加盟している。WMOでは、世界の気象事業の調和的発展を目標とした国際計画の推進・調整を行っており、WMOが推進するこれら国際計画の主なものとして、気象に関する観測・データ提供の全世界的なネットワークの維持・発展を目的とする世界気象監視(WWW)計画、温室効果ガスやオゾン層破壊物質などの全世界的ネットワークの維持・発展を目的とする全球大気監視(GAW)計画、気象衛星および研究開発用衛星の観測・データ提供ネットワークの構築を目的としたWMO宇宙計画などがある。また、WMOは、国連環境計画(UNEP)やユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)など、ほかの機関と共同で、気候変動の監視、気候変動の影響評価および研究などを推進する世界気候計画(WCP)、総合的な気候の観測システムである全球気候観測システム(GCOS)の構築などを推進している。

 ここでは、上記の諸計画をはじめとしたWMOなどが推進する地球環境に関連する国際社会のとりくみについて述べる。

(1)世界気候計画(WCP)

 1979年に開催された第1回世界気候会議(FWCC)での提言を受け世界気候計画(WCP)が策定され、この計画のなかで気候変動の観測・監視、気候情報サービス、気候変動の影響評価および研究が推進されてきた。1980年代後半になると、地球温暖化やオゾン層破壊などの人為的要因による地球規模の気候および環境問題が顕在化し、国際的なとりくみが強化されてきた。これらに対応するため、1990年に開催された第2回世界気候会議(SWCC)では、WCPの強化策について提言が行われた。WCPの目標は以下のとおりである。

  1. 気候データの効果的な収集・管理、気候変動の検出・評価を含む全球的な気候システムの監視を促進すること。
  2. 社会的利益のための気候に関する知見の有効利用、ならびに自然および人為的要因による気候変動の予測を含む気候情報サービスの提供を促進すること。
  3. 社会・経済活動に著しく影響する気候変動について影響評価を行い、各国政府に助言すること。また、各国政府や地域社会が利用可能な社会・経済上の多様な対応戦略の策定に寄与すること。
  4. 気候にかかわる諸過程の理解を深めることにより、気候変動の予測可能性を明確にし、また、気候に与える人為的影響の程度を認識し、さらに気候の予測能力を高めること。

 これらの目標を達成するために、WCPでは以下の四つの副計画が推進されている。

1)世界気候データ・監視計画(WCDMP)

 顕著な異常気象や気候変動の全球的監視・診断・情報提供のためのシステムの開発や気候データベースの作成を含めたデータの管理・交換を行っている。WCDMPの主な活動は以下のとおりである。

○気候変動検出(CCD)プロジェクト
 全球および地域スケールの気候変動の検出のための基準となるデータベースの提供を目的とし、気候変動の評価の支援を行っている。また、1994年から「世界の気候状況に関するWMOステートメント」を毎年公表している。

○気候システム監視(CSM)プロジェクト
 全球的な気候システムの年々変動への認識の醸成と、全球および地域スケールの気候変動に関する情報作成・提供の促進を目的として、さまざまな活動が実施されている。
 各国の気候関連機関からの情報をもとに1984年から「気候システム監視月報」が作成された。その後、迅速な情報提供を図るため、1998年からWMOのホームページ上での提供が開始され、さらに、2000年からは各情報源へのリンク集に変更されている。
 また、1985年より気候システムの総合的評価報告である「全球気候システムのレビュー」が数年に一度刊行されており、最新版は1996年6月〜2001年12月を対象として2003年に刊行された。
 また、過去の気候変化および21世紀の気候問題に対する展望などをまとめた「Climate: Into the 21st Century」(邦題:WMO気候の事典)が2003年に刊行された。

○気候データ管理支援
 主に開発途上国における気候データの散逸・消失を防ぐため、観測記録をマイクロフィルムやデジタル形式で記録する「データレスキュー(DARE)」計画や、気象機関以外の公文書館に保管されている気候データを調査する「歴史的気候保存調査計画(ARCHISS)」が実施されている。

○クリコム(CLICOM)プロジェクト
 パーソナルコンピュータを用いた気候データの管理、処理、提供を行う計画であり、主として開発途上国の気象機関に対するハードウェアおよびソフトウェアの提供、および研修が実施されている。最新版のCLICOMソフトウェアは、ホームページ上で提供されている。
 現在、CLICOMに代わるいくつかの気候データベース管理システム(CDMSs)が提唱されており、将来はこちらに移行する計画である。

○気候データベース開発計画
 国際的な気候データの収集・管理を行い、気候システムの解明、地球温暖化予測技術の改善や温暖化の検出に貢献するため、基本的な気候データセットの作成を目的としている。具体的には、「月気候データ」や「気候平年値」の作成などが行われている。また、1991〜2000年の10年間の全世界の月気候データをまとめた「世界気象記録」を作成中である。

○世界気候データ情報検索サービス(INFOCLIMA)
 各国の気候関連データの所在、内容、入手方法などを提供するサービスで、WMOのホームページ上で提供されている。

2)世界気候利用・サービス計画(WCASP)

 世界気候利用・サービス計画(WCASP)は、社会・経済活動における気候情報の有効利用の促進を目的に、食糧、水、エネルギー、土地利用、都市計画などの広範な利用者を対象としている。WCASPの主なプロジェクトとしては、気候情報・予測サービス(CLIPS)、熱帯都市気候実験(TRUCE)、および気候と人間の健康(Climate and Human Health)がある。

 特に、CLIPS計画はWCASPの中心的プロジェクトとして1995年から推進されており、その目的は以下のとおりである。

  1. 季節から数年の気候予測のための基盤整備
  2. 地域気候センター(RCC)の整備と活動の促進
  3. 季節から数年の気候予測の科学と応用の促進
  4. 季節から数年の気候予測の作成者および利用者の能力強化

 CLIPS計画の主な活動内容は以下のとおりである。

  1. 研修やセミナーなど、気候情報の利用者と連携するための国家気象機関の能力強化の支援
  2. 気候変動による社会・経済活動への影響についての調査方法の確立
  3. 気候関連の情報、知識、サービスに対する利用者の要望に対応するための新しい手法や技術の開発の支援
  4. 世界気候研究計画(WCRP)など、ほかの研究計画との共同活動の実施
  5. ワークショップなどの活動による気候サービスの潜在的利用者との密接な交流の確立

 具体的には、各国で指名されたフォーカルポイントを中心に国内の能力強化および地域内の交流ネットワークの構築を目指している。フォーカルポイントの能力強化のために地域ワークショップが開催されているほか、基礎的な知識の普及を図るための気候関連の解説資料(CLIPSカリキュラム)がWMOのホームページ上に提供されている。また、地域内の各国気象機関などの気候情報の作成機関と政府機関などの当該情報の利用者が一堂に会して開催される「地域気候アウトルック・フォーラム」は、季節予報などの気候情報の内容の理解の促進と、社会経済活動における気候情報利活用方策の検討を行うもので、利用者のニーズに即した気候情報の開発・提供・利用促進を行ううえで重要な役割を果たしている。このほかに、各国の監視・予測結果をもとに最新のエルニーニョ関連情報を取りまとめた「エルニーニョ最新情報」を発表している。

3)世界気候影響・対応戦略計画(WCIRP)

 世界気候影響・対応戦略計画(WCIRP)は、気候変動の影響評価および脆弱性軽減などに関する手法の開発、知識の普及、開発途上国への支援などを目的としており、国連環境計画(UNEP)を中心に実施されている。

4)世界気候研究計画(WCRP)

 世界気候研究計画(WCRP)は、WMOと国際科学会議(ICSU)との共同研究計画として1980年に発足し、1993年からはユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)の後援を受けている。気候変動の機構解明やモデルによる気候予測に向けて、気圏、水圏、雪氷圏を中心に地圏および生物圏までも含めた気候システムに関する包括的な研究を国際的に推進する計画である。

 WCRPの目標は、以下のとおりである。

  1. 全球および地域的な気候に関する知見を向上させること
  2. 気候メカニズムの解明に向けた観測および理論的研究計画を推進・実施すること
  3. 気候モデルの精度の向上を図ること
  4. 自然および人為的影響に関する気候感度を定量的に評価すること
  5. WCRPの目的にかなう研究観測計画を立案・実施すること

 WCRP全般の計画の策定・検討を行うため、WCRPのための合同科学委員会(JSC)が設置されているほか、WCRPの各プロジェクトの科学的な検討はそれぞれの科学運営委員会(SSC)により行われている。

 WCRPの副計画について以下に述べる。

(ア)全球エネルギー・水循環実験計画(GEWEX)

 全球的な水循環とエネルギーフラックスの観測とモデル化を目指した全球エネルギー・水循環実験計画(GEWEX)が1988年から開始され、その活動は、水文気象学、モデル化および予測、放射の分野に大別される。

 水文気象学の分野では、以下の大陸規模実験が実施されている。

 GAMEは、我が国の科学者が中心となって立案・計画し、アジアモンスーンによる気候の形成やエネルギー・水循環への影響に関する理解を深め、最終的にはより精密な物理過程の解明に貢献することを目的として、1996年に開始された。第1期(1996〜2001年)は、東南アジア熱帯域、チベット高原、中国淮河(ほわいがわ)流域、シベリア地域での集中観測や4次元データ同化・解析および数値モデル化などの研究を行い、GAME再解析データなどさまざまなデータセットが構築された。第2期(2002〜2004年)は、これらのデータにもとづく解析やモデル研究が主に実施された。

 2001〜2004年には、新世代の地球観測衛星が登場し、その観測データを利用して大陸規模実験などのプロジェクトの成果をさらに引き出すため、統合地球水循環強化観測期間(CEOP)プロジェクトが実施された。

 モデル化および予測に関しては、数値モデルの雲の表現を改善するための「GEWEX雲システム研究(GCSS)」、大気海洋結合モデルの陸面過程を改善するための「全球陸面/大気システム研究(GLASS)」などが実施されている。

 放射に関しては、以下のプロジェクトが実施されている。

図A2.2

図A2.2 現在の世界の気象衛星観測ネットワーク

(イ)気候の変動性と予測可能性に関する研究計画(CLIVAR)

 気候の変動性と予測可能性に関する研究計画(CLIVAR)は、季節から数十年スケールの気候の変動性および予測可能性、ならびに人為的強制力に対する気候システムの応答について研究するための計画で、1995年から15年計画で実施されている。CLIVAR計画は、季節から数年スケールの変動に関する研究を行う「全球海洋大気陸面システム研究(GOALS)」、「10年から100年までの気候変動に関する研究(DecCen)」および「人為的気候変動に関する研究(ACC)」に大別される。

 CLIVAR計画においては、気候モデルによる数値実験が大きな比重を占めていることから、GOALSを推進するための「季節から数年スケールの予測に関する作業部会(WGSIP)」、DecCenを推進するための「結合モデル作業部会(WGCM)」がそれぞれ設置されている。このほか、海洋モデルの開発を推進する「海洋モデル開発作業部会(WGOMD)」が設置されている。

 1998年12月には国際CLIVAR会議が開催され、CLIVAR初期実施計画が採択された。2004年6月には、CLIVAR計画の業績と将来の課題を議論する第1回国際CLIVAR科学会議が開催された。

(ウ)成層圏過程とその気候への影響に関する研究計画(SPARC)

 成層圏過程とその気候への影響に関する研究計画(SPARC)は、年々深刻になる成層圏オゾン破壊現象の大気化学的および大気力学的メカニズムの解明と予測を行い、さらに成層圏オゾンの減少が気候に及ぼす影響などを明らかにするために、1992年に活動が開始された。SPARCは全球大気監視(GAW)計画とも密接な関係があり、両者は協力してオゾン鉛直分布や成層圏の気温の長期変化傾向の評価を行っており、その成果はWMOとUNEPの合同による「オゾン層破壊の科学アセスメント:2002」に反映されている。

(エ)気候と雪氷圏計画(CLiC)

 全球的な気候システムに対する北極域の役割を明らかにすることを目標とした北極域気候システム研究計画(ACSYS)に代わり、雪氷圏に与える気候変動の影響などを全球規模で明らかにすることを目標として、2000年3月に気候と雪氷圏(CliC)計画の活動が開始された。

 CliCは、観測、過程研究、数値モデルなどにより、以下の分野の理解の促進を目的としている。

(オ)海洋・大気間の物質相互作用研究計画(SOLAS)

 海洋・大気間の物質相互作用研究計画(SOLAS)は、地球圏−生物圏国際協同研究計画(IGBP)、海洋研究科学委員会(SCOR)などと共同で、海洋表層と下層大気間の生物地球化学的・物理的相互作用およびフィードバックを定量的に理解することを目的に、2001年に活動が開始された。

(2)全球気候観測システム(GCOS)

 地球温暖化の監視、将来予測などの基礎となる気候の観測については、大気、海洋、陸面および生物圏の気候システム全体を対象とした総合的な観測システムである全球気候観測システム(GCOS)の構築がWMOを中心にIOC、UNEPおよびICSUの協力により推進されている。

 GCOSは、WMOのWWW計画やGAW計画などの大気や海洋の既存の観測システムを基盤としつつ発展させることを目指している。

 GCOSの成果は、

  1. 気候システムの監視、気候変動の検出および陸上生態系などへの気候変動の影響の監視
  2. 世界各国の経済発展のための気候データの応用
  3. 気候システムの理解の促進およびモデルによる予測能力の向上

などに利用されることを目指している。

 GCOSは、1992年から活動を開始し、GCOS運営委員会(SC)がGCOS全体の概念や目的を定めるとともに、参加機関に対し科学的および技術的な指導を行っている。

 大気観測に関しては、世界気候研究計画(WCRP)と合同で「気候のための大気観測パネル(AOPC)」がGCOSのもとに設置されている。同パネルはWMOと共同で永続的な観測網について検討を行い、その結果、全世界約1,000か所の地上気象観測所からなるGCOS地上観測網(GSN)および全世界約150か所の高層気象観測所からなるGCOS高層観測網(GUAN)を設定した。1998年からは、GSNから通報される地上月気候値気象通報(CLIMAT報)の入電状況や品質の監視を行うCLIMATリードセンター(GSNMC)の業務を、気象庁とドイツ気象局の共同で実施している。さらに気象庁は、CLIMAT報の円滑な国際交換をいっそう推進するため、国際的な観測データの交換のうえでの技術的な問題の解決を目指す「GCOSデータのためのCBSリードセンター」の業務を新たに2004年から開始した。

 海洋観測に関しては、GCOS、全球海洋観測システム(GOOS)およびWCRPが合同で「気候のための海洋観測パネル(OOPC)」を設置している。OOPCでは、全球海洋循環モデルに、船舶やアルゴフロートなどによる海洋の現場観測と海面水温や海面水位などの衛星観測データなどを準リアルタイムに同化する実験を行う全球海洋データ同化実験(GODAE)を1998年から実施している。

 陸面観測に関しては、GCOSと全球陸面観測システム(GTOS)が合同で「気候のための陸面観測パネル(TOPC)」を設置し、陸上の水文、植生、雪氷に関する全球的な観測網について検討を行っている。

 全球的な観測システムのデータ・情報の流通および管理に関しては、GCOS、GOOS、GTOSが合同で全球観測システム情報センター(GOSIC)を設立し、インターネットを介してそれぞれが保有するデータにアクセスするシステムを構築した。

 また、GCOSは、気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)(1997年12月)の要請を受け、全世界的な気候観測システムの適正度評価のための第一次適正度報告書を第4回締約国会議(COP4)(1998年11月)に提出した。さらに、その後の気候観測ネットワークやシステムの進捗と、ネットワークが気候変動の監視の目的に合致しているか否かを確認し、システムが条約の要求を満たしているかを評価するため、第二次報告書の作成がCOP7(2001年10月)において要請された。同報告書は2003年4月に完成し、GCOSホームページに掲載されている。その後、GCOSは第二次報告書の具体的な実行計画を策定し、COP10(2004年12月)に提出した。

(3)全球海洋観測システム(GOOS)

 全球海洋観測システム(GOOS)は、海洋変動を監視し、気候変動にともなうものも含め将来の変動を予測するために、統合され体系化された全球の海洋観測システムを構築しようとするもので、IOCにより1991年に提唱され、WMO、UNEPおよびICSUの協力のもとでその実現に向けた活動が行われている。

 GOOSは、全球海面水位観測システム(GLOSS)などの既存の海洋観測システムを基礎として、これらを拡充・強化するとともに、新たな技術の導入やほかの研究計画から得られる知見をもとに運用することを目指しており、以下の課題にとりくんでいる。

  1. 全球海洋モジュール
    海洋・気候システムの変動の検出および予測に必要な観測システムの構築とともに、海洋情報サービスの向上を図るもので、気候のための海洋観測パネル(OOPC)により検討が行われている。
  2. 沿岸モジュール
    海洋・気候システムの大規模な変動および人間活動による沿岸の生態系、海洋生物資源、自然災害などへの影響評価に必要な観測システムの構築とともに、海洋情報サービスの向上を図るもので、沿岸海洋観測パネル(COOP)により検討が行われている。

 GOOSの実施にかかわる各政府代表による検討の場として、政府間GOOS委員会(I−GOOS)が、また、科学的・技術的な見地からの専門家による企画・立案の場としてGOOS運営委員会(GSC)がそれぞれ設置されている。

 また、パイロットプロジェクトとして北東アジア地域海洋観測システム計画(NEAR−GOOS)や欧州地域GOOS計画(EuroGOOS)が実施されている。特に、日本、中国、韓国およびロシアが参加しているNEAR−GOOSは、当該地域での海洋データの交換促進の枠組みを作り、GOOSの有効性を実証するものとして高く評価されている。

(4)全球大気監視(GAW)計画

 地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨などの地球環境問題の顕在化にともない、地球環境の実態を正確に把握するため、温室効果ガス、オゾン層破壊物質およびエーロゾルなどの大気微量成分を地球規模で高精度に観測し、データの収集・管理・提供を行う体制が必要となった。このことから、WMOは、1989年に既存の観測網である大気バックグランド汚染観測網(BAPMoN)、および全球オゾン観測システム(GO3OS)を基礎としたGAW計画を発足させた。

 GAW計画の目的は以下のとおりである。

 WMOは、GAW計画の観測網から得られる観測データを一元的に管理し提供するために、温室効果ガス、オゾンなど物質の種類ごとに世界データセンターを設置している(表A2.1)。気象庁が運用しているWMO温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)では、世界中から温室効果ガスの観測データを収集し、品質管理を行った後、データベース化し、データ集などの印刷物、CD−ROMおよびインターネットなどにより利用者に提供している。

 また、GAW計画にもとづく観測網の観測データの品質向上を図るため、WMO品質保証科学センター(QA/SAC)が日本(気象庁)、米国、ドイツ、スイスに設置されており、GAW観測所における観測データの品質評価をもとに各観測所に適切な助言や支援を行っている。

 オゾンに関連した活動として、WMOは、毎年8月から11月にかけて南極地域でオゾン観測を行っている国(日本を含む)の協力を得て、定期的にオゾンホールなどの南極地域のオゾン層に関する情報を発表している。また、北半球高緯度の冬季オゾンの動向を監視することを目的として、WMO北半球マッピングセンター(ギリシャ・テッサロニキ大学が運用)では、我が国を含む関係各国から提供された観測データおよび衛星観測データを収集し、準リアルタイムで全量オゾン分布図を作成・発表している。

 また、都市の大気環境問題の解決のため、気象や気候の面から国家気象水文機関の能力強化を支援することを目的として、1999年に都市気象環境研究(GURME)計画が設立された。

表A2.1 GAW計画のデータセンター一覧
名称運営国・機関
WMO温室効果ガス世界データセンター(WDCGG)日本・気象庁
WMO世界オゾン・紫外線データセンター(WOUDC)カナダ・大気環境庁
WMOエーロゾル世界データセンター(WDCA)EU・環境研究所(在イタリア)
WMO世界放射データセンター(WRDC)ロシア・中央地球物理観測所
WMO降水化学世界データセンター(WDCPC)米国・ニューヨーク州立大学

(5)WMO宇宙計画

 全世界的な気象観測および観測データの迅速な収集・処理・国際交換の推進を目的として、WMOでは、世界気象監視(WWW)計画を推進している。同計画の一翼を担っているのが全球観測システム(GOS)であり、世界各国の気象機関が運用している地上気象観測所、高層気象観測所、船舶、ブイ、航空機、気象衛星などで構成される地球規模の観測ネットワークである。

 1960年代に初めて打ち上げられた気象衛星によって、宇宙から地球規模の観測を行うことが可能となった。その後、リモートセンシング技術、コンピュータ能力、通信、宇宙科学技術の著しい進展により、気象衛星の観測能力は著しく向上した。さらに、近年の研究開発用衛星から得られる観測データの利用拡大にともない、現在では気象だけでなく、自然災害、海洋・地表・生態系、気候変動やオゾン層の監視などの広範な分野において研究開発衛星のデータが利用されるようになり、WMOが実施・支援しているさまざまな科学技術計画において研究開発衛星が果たす役割が大きくなるとともに、研究開発衛星データに対する需要が増大している。

 このような状況に鑑み、WMOは、気象衛星および研究開発用衛星の観測データとその成果の利用促進、ならびに同データの利用に関する教育・研修環境の整備などを柱とする「WMO宇宙計画」を新たに創設した。これに関連して、気象衛星運用国の気象機関の長および研究開発衛星を運用する宇宙開発機関の代表者などの出席のもと、衛星活動に関する相互協力について検討を行い、各国の衛星運用機関などに対して勧告を行うことを目的とする「衛星に関するWMO高級政策諮問会議」が毎年開催されている。

2 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)

(1)気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の概要

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、人為起源による気候変化、影響、適応および緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年にWMOとUNEPにより設立された。IPCCはIPCC議長、IPCC副議長、三つの作業部会および温室効果ガス目録に関するタスクフォースにより構成され(図A2.3)、第一作業部会は気候システムおよび気候変化の物理科学的根拠について、第二作業部会は気候変化に対する社会経済および自然システムの影響・適応・脆弱性について、第三作業部会は温室効果ガスの排出制限など気候変化の緩和について、それぞれ評価を行う。

図A2.3

図A2.3 IPCCの組織図

(2)IPCCの報告書

 IPCCは、これまで3回にわたり評価報告書を発表してきた。これらの評価報告書は、世界の専門家や政府の査読も受けて作成されたもので、気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)をはじめ、地球温暖化に対する国際的なとりくみを推進するにあたって、科学的根拠を与えるものとして極めて重要な役割を果たしてきた。IPCCは、評価報告書以外にも、政策担当者やUNFCCCからの要請に応えるため、特定の事項についてとりまとめた特別報告書や技術報告書も発表している。これまでにIPCCがとりまとめた主な報告書は以下のとおり。

1990年IPCC第一次評価報告書
1992年IPCC第一次評価報告書補遺
1994年気候変化の放射強制力およびIS92排出シナリオの評価に関する特別報告書
1995年IPCC第二次評価報告書
1996年IPCC技術報告書第1号「気候変化を緩和するための技術、政策および措置」
1997年IPCC技術報告書第2号「IPCC第2次評価報告書で使用されている簡易気候モデルの紹介」
1997年IPCC技術報告書第3号「大気中温室効果ガスの安定化:物理学的、生物学的および社会経済学的影響」
1997年IPCC技術報告書第4号「提案されたCO2排出制限の影響」
1997年特別報告書「気候変化の地域的影響:脆弱性の評価」
1999年航空および全球大気に関する特別報告書
2000年土地利用、土地利用変化および林業に関する特別報告書
2000年排出シナリオに関する特別報告書
2000年技術移転の手法的および技術的問題に関する特別報告書
2001年IPCC第三次評価報告書
2002年気候変化と生物多様性に関する技術報告書
2005年特別報告書「オゾン層保護と全球気候システム:ハイドロフルオロカーボンおよびパーフルオロカーボンに関する事項」

 現在IPCCは、第四次評価報告書の作成作業を行っているところであり、同報告書は2007年に発表される予定である。

3 気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)と京都議定書

(1)気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)

 気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)は、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させるための国際的な枠組みとして、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(UNCED、地球サミット)において署名が開始され、1994年に発効した。現在、我が国を含む188か国および欧州共同体(EC)が締結している(2004年5月24日現在)。

(2)京都議定書

1)京都議定書の採択

 京都議定書は、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において採択された。京都議定書は、先進国などに対し、温室効果ガスの排出量を2008〜2012年に1990年比で一定値(日本:6%、米国:7%、EU:8%)削減することを義務づけている。

2)京都議定書の実施ルールの策定に関する交渉

 COP3において京都議定書が採択されたものの、その詳細な実施ルールについては、以後の交渉に委ねられることとなった。1998年に開催されたCOP4において、このルール策定作業をCOP6までに完了させることを盛り込んだ「ブエノスアイレス行動計画」が採択された。2000年に開催されたCOP6においては、京都議定書の実施ルールに関する合意に向けて各国が交渉に臨んだが、合意には至らず、翌2001年に再開会合を開催し合意を目指すこととなった。さらに2001年3月、米国は、自国の経済に悪影響を与えること、開発途上国に削減義務が課されていないことなどを理由に、京都議定書より離脱することを表明したため、国際的な気候変動交渉の進行に与える影響についての懸念が高まった。しかしながら、同年7月に開催されたCOP6再開会合において「ブエノスアイレス行動計画の実施のための中核的要素」に関する合意が採択され、京都議定書の実施ルールの中核的な要素に関する基本的な合意が得られた。さらに、同年11月にモロッコのマラケシュにおいて開催されたCOP7において、上記COP6再開会合での合意にもとづき、詳細な京都議定書の実施ルールが決定された。

3)京都議定書の発効

 COP7において詳細な京都議定書の実施ルールが策定されたことを受け、我が国は京都議定書を2002年に締結した。さらに、京都議定書の早期発効に向けて、未締結国に対し、早期締結を働きかけてきた。欧州共同体、東欧諸国も次々と京都議定書を締結したが、米国が京都議定書を締結しない方針を表明していたため、ロシアの締結が京都議定書の発効のための必須条件となっていた。ロシアは、京都議定書の締結が自国に与える影響について検討中であるとして、京都議定書の締結については慎重な態度を続けていたが、2004年11月にロシアは京都議定書を締結し、2005年2月16日に京都議定書は発効した。

4)京都議定書以降の気候変動に関する国際的なとりくみに向けて

 京都議定書には、2013年以降の具体的な温室効果ガスの削減については規定されていないが、2005年までに当該事項につき検討を開始する旨が規定されている。

 京都議定書の実施ルールが合意されたCOP7以降は、京都議定書以降の国際的な地球温暖化対策のあり方に関する議論の開始に対し、より関心が集まってきた。COP8においては、各国が排出削減のための行動に関する非公式な情報交換を開始する旨明記されたデリー宣言が採択され、COP9においては、気候変動対策のため、すべての国のさらなる努力および共通のルールの構築が必要である旨の議長総括が行われた。さらに、2004年12月に開催されたCOP10では、すべての国の参加のもとに中・長期的な将来の行動に向けて情報交換をつうじたとりくみを開始することが決定され、効果的で適切な対策を展開していくための行動について政府専門家による情報交換を行うこととなった。

4 オゾン層保護に関する国際的なとりくみ

(1)オゾン層の保護のためのウィーン条約

 電気冷蔵庫の冷媒、スプレーに利用される噴射剤、電子部品の洗浄剤などとして広く使用されていたクロロフルオロカーボン(通称フロン)、主に消火剤として利用されていたハロンなどは、大気中に放出され成層圏に達すると、塩素などを放出し、地球をとりまくオゾン層を破壊する。オゾン層は、生物に有害な影響を与える紫外線の大部分を吸収しているため、このオゾン層が破壊されると、地上に達する有害な紫外線の量が増加し、視覚障害、皮膚癌の発生率の増加など人体への被害、自然生態系への悪影響が懸念されることから、1970年代中頃より、国連環境計画(UNEP)を中心に、オゾン層保護に向けた国際的なとりくみに関する検討が行われてきた。その結果、1985年、オゾン層の保護を目的とする国際協力のための基本的枠組みとしての「オゾン層の保護のためのウィーン条約」が採択され、我が国は同条約を1988年に締結し、同年、ウィーン条約は発効した。

 ウィーン条約においては、締約国に対し、オゾン層の変化により生じる悪影響から人の健康および環境を保護するために適切な措置をとること、研究および組織的観測などに協力すること、法律・科学・技術の分野の情報交換を促進することなどについて規定している。ウィーン条約の締約国は2005年2月現在、189か国および欧州共同体である。

(2)オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書

 1987年、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択された。モントリオール議定書は、ウィーン条約のもと、オゾン層を破壊するおそれのある物質を特定し、当該物質の生産、消費の規制とそのスケジュールを規定している。我が国はモントリオール議定書を1988年に締結し、同議定書は1989年に発効した。

 モントリオール議定書の採択後も、オゾン層の破壊状況について各国で検討を行った結果、オゾン層の破壊が予想以上に進んでいることが判明したことなどから、以下のとおり4度にわたりモントリオール議定書は改正され、規制物質の追加、規制スケジュールの前倒しなどの規制措置の強化が行われてきた。

  1. ロンドン改正(1990年採択、1991年我が国締結、1992年発効)v
  2. コペンハーゲン改正(1992年採択、1994年我が国締結、1994年発効)
  3. モントリオール改正(1997年採択、2002年我が国締結、1999年発効)
  4. 北京改正(1999年採択、2002年我が国締結、2002年発効)

(3)オゾン層破壊に関する科学的アセスメント

 ウィーン条約の採択、モントリオール議定書の採択およびその後の累次の改正などの根拠となったのは、オゾン層に関する科学的知見の増大である。特に、世界気象機関(WMO)とUNEPが数年に一度、世界の科学者の参加を得てオゾン層破壊に関する科学的な評価を行い刊行してきた報告書「成層圏オゾンの科学アセスメント」が、こうした国際社会のとりくみの進展に与えた影響は大きい。これまでに1989年 1991年 1994年 1998年 2002年の5回報告書が刊行されている。

(4)我が国におけるとりくみ

 ウィーン条約やモントリオール議定書の採択を踏まえ、オゾン層を破壊する物質の生産・消費量の規制、オゾン層保護に関する知識の普及などにより、我が国としてオゾン層の保護にとりくむため、1988年に「特定物質の規制などによるオゾン層の保護に関する法律(オゾン層保護法)」が制定された。さらに、その後のモントリオール議定書の改正に対応した国内における対策強化のため、同法の一部が改正された。

 なお、オゾン層保護法第22条において「気象庁長官は、オゾン層の状況ならびに大気中における特定物質の濃度の状況を観測し、その成果を公表するものとする。」と規定されており、気象庁では「オゾン層観測報告」および「オゾン層観測年報」などにより観測成果を公表している。

5 地球観測サミット

 2003年6月に開催された先進国首脳会議(通称エビアン・サミット)において地球観測に関する実施計画の策定が掲げられ、同年7月に米国で開催された第1回地球観測サミットにおいて「包括的で調整され、持続的な地球観測システムの構築に向けた行動が必要であること」、「正しい政策決定のために地球観測システムから得られる情報が必要であること」、「途上国における支援の必要性」などを趣旨とするサミット宣言が合意された。

 このサミット宣言の理念を受け、2004年4月には第2回地球観測サミットが我が国で開催され、目指すべき地球観測システムの枠組みが採択された。この枠組みにおいては、地球観測システムによる成果を以下のとおり九つ定めている。この枠組みにもとづき、今後10年間の実施計画が、2005年2月に欧州で開催された第3回地球観測サミットにおいて決定された。この実施計画により地球観測に関する政府間グループ(GEO)が設立され、地球観測の具体的な実施内容に関する企画立案や調整連絡が行われている。

6 そのほかの関連する国際的動向

(1)持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)

 持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)は、2002年8月26日から9月4日にかけて南アフリカ共和国の首都ヨハネスブルグで開催され、我が国の内閣総理大臣を含む各国首脳や関係閣僚、国際機関の長をはじめ、産業界、学界、自治体およびNGOなど、幅広い分野から参加があった。

 本会議では、世界各国が持続的な開発を達成するために、1992年6月のブラジルのリオデジャネイロにおいて開催された地球サミットにおいて採択された「アジェンダ21」、そして1997年にニューヨークで開催された国連環境開発特別総会で採択された「アジェンダ21のいっそうの実施のための計画」の見直しや新たに生じた課題などが議論され、持続可能な開発を進めるための各国の指針となる実施計画、各国首脳の持続可能な開発に向けた政治的意志を示すヨハネスブルグ宣言が採択された。実施計画、ヨハネスブルグ宣言の概要については以下のとおり。

1)実施計画

 1992年の地球サミット以降の成果を土台として、貧困撲滅、持続可能でない生産消費形態の変更、天然資源の保護と管理、持続可能な開発を実現するための実施手段、制度的枠組みなどに関する目標が掲げられている。また、我が国が文案をとりまとめた京都議定書の早期発効へのとりくみや、我が国の提案による「持続可能な開発のための教育の10年」の採択の検討を国連総会に勧告する旨の記述が盛り込まれている。

2)ヨハネスブルグ宣言

 地球環境悪化や貧困などの各国が直面する課題を述べ、持続可能な開発のためのさまざまなとりくみとして、保健医療、食料安全や住居といった社会福祉へのアクセスや、開発をもたらすための技術移転、人材開発、教育および訓練を確保すること、また、国際的に合意されたレベルのODA達成に向けた努力や民間部門の社会への貢献などについて述べられている。

※「持続可能な開発」とは
 「環境と開発に関する世界委員会」が1987年に公表した報告書「Our Common Future」の中心的な考え方として取り上げた概念であり、「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」のことをいう。

(2)国連防災世界会議

 阪神・淡路大震災から10年となる機会を捉え、2005年1月18日から22日にかけて兵庫県神戸市において国連防災世界会議が開催され、国連加盟国168か国、国際機関78機関、NGO 161団体などから合計4千人以上が参加し、今後10年間に実施すべき防災にかかわる計画目標や活動、政策措置につき検討および採択が行われた。また、期間中には、国際機関、中央省庁、地方自治体などが主催するワークショップやポスターセッション、展示ブースも多数開かれ、延べ4万人以上が訪れた。

 会議前年の12月26日に発生したインド洋津波災害を踏まえた津波早期警戒システムに関するセッションや津波関連のプログラムに話題が集中したなかで、WMOと気象庁の共催によるワークショップ「最新の科学技術を生かした気象災害の軽減」では、異常気象や気候変動の監視・予測に関する気象庁の最新技術が紹介されたほか、数分後から気候変動までの時間スケールの予測システムに関して気象庁、米国および英国気象局から講演が行われた。また、展示ブースにおいても、気候変動に関するレポートやパンフレットに人気が集まり、異常気象や気候変動に対する関心の高さがうかがえた。


国際的動向に関する年表
1979年 ○第1回世界気候会議の開催
○第8回世界気象会議において、世界気候計画(WCP)の実施が承認
1980年 ○世界気候研究計画(WCRP)の発足
1985年 ○「オゾン層の保護のためのウィーン条約」の採択
1987年 ○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の採択
1988年 ○全球エネルギー・水循環実験計画(GEWEX)の開始
○「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の設立
○「オゾン層の保護のためのウィーン条約」の発効
1989年 ○全球大気監視(GAW)計画の発足
○「成層圏オゾンの科学アセスメント:1989」の刊行
○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が発効
1990年 ○第2回世界気候会議の開催
○IPCC第一次評価報告書の発表
○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」ロンドン改正の採択
1991年 ○全球海洋観測システム(GOOS)が提唱される
○「オゾン層破壊の科学アセスメント:1991」の刊行
1992年 ○全球気候観測システム(GCOS)構築に向けた活動の開始
○国連環境開発会議(地球サミット)の開催
○「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」の策定
○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」コペンハーゲン改正の採択
1994年 ○「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」が発効
○「オゾン層破壊の科学アセスメント:1994」の刊行
1995年 ○「気候の変動性と予測可能性に関する研究計画(CLIVAR)」の開始
○IPCC第二次評価報告書の発表
1996年 ○「アジアモンスーンエネルギー水循環実験計画(GAME)」の開始(〜2004年まで)
1997年 ○気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において京都議定書が採択される
○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」モントリオール改正の採択
1998年 ○全球海洋データ同化実験(GODAE)の開始
○GCOS、全世界的な気候観測システムの第一次適性度報告書を作成(11月)
○気候変動枠組条約第4回締約国会議(COP4)において「ブエノスアイレス行動計画」が採択される
○「オゾン層破壊の科学アセスメント:1998」の刊行
1999年 ○「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」北京改正の採択
2000年 ○気候変動枠組条約第6回締約国会議(COP6)の開催
2001年 ○米国、京都議定書からの離脱を表明
○統合地球水循環強化観測期間(CEOP)プロジェクトの開始
○IPCC第三次評価報告書の発表
○気候変動枠組条約第7回締約国会議(COP7)において、詳細な京都議定書の実施ルールが決定される
2002年 ○我が国が京都議定書を締結
○「オゾン層破壊の科学アセスメント:2002」の刊行
○「持続可能な開発に関する世界首脳会議」の開催(8月)
2003年 ○「Climate: Into the 21st Century」の刊行
○GCOS、全世界的な気候観測システムの第二次適性度報告書を作成(4月)
○エビアン・サミットの開催(6月)
○第1回地球観測サミットの開催(7月)
2004年 ○第2回地球観測サミットの開催(4月)
○ロシアが京都議定書を締結(11月)
○GCOS、実行計画を作成(12月)
2005年 ○国連防災世界会議の開催(1月)
○京都議定書が発効(2月)
○第3回地球観測サミットの開催(2月)

付録1 気象庁のとりくみ〜長期再解析 <<前へ | 次へ>> 付録3 基本的事項〜温室効果

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