English
サイトマップ サイト内検索 ご意見・ご感想
ホーム
防災気象情報
気象統計情報
気象等の知識
気象庁について
案内・申請・リンク
ホーム > 気象統計情報 > 地球環境・気候 > 異常気象レポート > 異常気象レポート2005 本文 > 1.7 異常気象に関係する大気と海洋の長期変動のしくみ

1.7 異常気象に関係する大気と海洋の長期変動のしくみ

 大気と海洋は、さまざまな時間規模で変動している。我々の日常生活に大きく影響する変動は、日から季節の時間規模変動であることはいうまでもないが、さらに長い時間規模の変動としても、例えば、エルニーニョ南方振動(ENSO)のような数年周期の変動(1.5節)や、地球温暖化のような百年規模の変化(2.1節)のように、一般社会に影響を与える気候変動が存在する。また、1990年代は東部赤道太平洋の海面水温が通常より高い状態でENSOになりやすい期間が十年程度続いており(図1.5.2)、地球温暖化の指標として用いられる全球平均地上気温も十年規模で上下を繰り返しながら上昇している(図2.1.2および図2.1.3(a)(b))。このように、この十年規模変動の実態とその原因を把握することも重要である。さらに、1.6.2項2.2節および2.4節では、日本近海における海面水温、海面水位、海流、水塊などが長期変動することが報告されており、これらは太平洋全体の長期変動の一部であると考えられている。この節では、特に日本付近の大気と海洋の長期変動に影響を及ぼすと考えられる「太平洋十年規模変動」、「北極振動」、「ENSOの不規則性」について解説する。これらの変動のしくみを理解するには、ある程度の気象の知識が必要となるため、この節はそれを前提として記述されている。

 太平洋全体の大気と海洋の状態は十年規模で変動しているという「太平洋十年規模変動」のメカニズムについては複数の仮説が提唱されている。1.7.1項では、赤道域と中緯度域の大気海洋が結びついて十年規模の変動を引き起こすという仮説と、中緯度域の大気と海洋が結びつくことで十年規模変動が生じるという二つの仮説について解説する。

 「北極振動」は、北極とその周りの中緯度域の気圧偏差が、北極が正(負)ならば、中緯度が負(正)といったように位相が逆になった状態で変動(振動)する現象であり、ドーナツ状の構造をもっている。その十年規模変動とメカニズム、中緯度域の気候への影響については1.7.2項で解説する。

 ENSOについては1.5節で詳細に述べられているが、その周期や振幅などは一定ではない。1.7.3項では、「ENSOの不規則性」が生じる原因について解説する。



1.6.3 親潮の変動 <<前へ | 次へ>> 1.7.1 太平洋十年規模変動

このページのトップへ